--クリスマスの意味--
12月と言えばクリスマス。街にはクリスマスのイルミネーションやクリスマス・ツリー、大きくてカラフルなリース、サンタクロースやトナカイの縫いぐるみなど、楽しそうな音楽と一緒にその雰囲気は日ごとに盛り上がって行くようです。でも、本当のクリスマスの意味は、そういう街の明るい浮かれた雰囲気とはかなり隔たったものではないでしょうか。
クリスマスはイエス・キリストの誕生日をお祝いする日です。こんなことは、小さな子どもでもよく知っているでしょう。しかし、そのイエス・キリストが生まれた聖地のすぐそばで、今なお2000年以上も昔から延々と続くキリスト教徒とイスラム教徒との「宗教戦争」が続いているのです。
奇しくもブッシュ大統領が、イラクに行くアメリカ軍のことを現代の「十字軍」と言ってしまったことは有名です。その後慌てて修正していましたが、実は正にそうだと思います。「世界の三大宗教」というものを小学校で習ったような気がします。キリスト教、仏教、イスラム教です。
現代の世の中は、英語がほとんど世界共通語として行き渡っていることと相まってキリスト教が世界宗教のごとく扱われているようです。それは、単にイギリス、アメリカという先進国が絶大なる富と武力によって世界に強いているからであると言っては言い過ぎでしょうか?
また、西暦2003年などという数え方自体がそうでしょう。これは正にイエス・キリストがこの世に生まれて2003年もの年月が流れたという、地球の時間の目安なのです。それに、よく考えてみると、キリストの誕生した聖地エルサレムのあるイスラエルという国の建国も、アメリカという強大な富と武力のバック・アップ無くしては到底成されなかったでしょう。
キリスト教とイスラム教の神様は実は身内なのだと言うことはあまり知られてはいないかも知れません。ミレニアム・ウォーの源は、実は神々の身内同士の争いだったのです。人間の争いも、赤の他人よりも身内同士の争いの方がシリアスであると言われますが、正に古代文明の発祥地での神々仲違いが21世紀もの時を隔てた現代の愚かな人間どもの争いを扇動しているのです。
日本は仏教国です。とは言っても本当に仏教を信じている人は当のお坊さんの中でさえ数少ないのではないでしょうか。しかし、日本の文化、思想、芸術には明らかに仏教の世界観がその根底に染み着いています。そういう意味で、大半の日本人の心のよりどころは仏教思想なのではないかと思います。同時に、大半の日本人は、単にクリスマスだと言って浮かれて騒いでいるだけで、真のキリスト教の世界観などはつゆも持ち合わせていないでしょう。
ですから、とてもグローバルな見方で考えれば、当然仏教の国日本は、イラクで展開されているキリスト教とイスラム教との宗教戦争に参加すべきではないのです。
「メリー・クリスマス」、この言葉が何だか虚しくよそよそしく響くような気がするクリスマス・シーズンです。でも、我が家の南に面したダイニングの出窓では、ポインセチア、クリスマス・カクタス、シクラメンなどの季節の花々が、今正に年に一度のチャンスとばかりその華やかさを競い合っています。
皆さん、どうか良いお年を!
(写真はラファエロの聖母子です)