
ドク・オーチャン:パートII March 2006
ドク・オーチャンは都合によりお休み期間をいただきましたが、2006年3月からまた新たに「ドク・オーチャン、パートII」としてスタート致します。
実は、ドク・オーチャンの作者は諸事情で、この4月から関東へ転勤することになりました。新しい勤務先は埼玉医科大学神経精神科です。この大学病院を中心に、新たに「子どもの発達・こころのクリニック」を開設することになりました。
新潟で診療させて頂いた皆様には、大変ご迷惑をお掛け致しまして申しわけありません。関東方面からお出でになられていた皆様には、近くになって都合が良くなると思います。これからも、どうかよろしくお願い申し上げます。
--本当に現代の日本の子どもたちは無気力なのか?--
現代の日本の子どもや若者は、とかく無気力になりがちで、社会的にも精神的にも消極的になり、不登校、引きこもり、ニートなどが増えていると言われます。そしてそれがデジタル家電として浸透している映像メディアによる情報氾濫の功罪であるという見方が趨勢のようです。
しかし、トリノ冬季五輪では、金メダル1個の成績ではあったものの、現代の若者達の精気に満ちた活躍ぶりが感動を呼んだこともまた事実です。パラリンピックでも、やはり障害をものともせず自分の力の限りを尽くして奮闘する若者達の姿があります。これらの若者達は例外なのでしょうか?いいえ、筆者にはそうは思えません。
現代の若者達も、潜在的には誰もがこのような活躍をする能力は備わっているはずなのです。無気力のように見える若者達も、本当は溢れる活力を持て余しているはずなのです。それぞれが、何か良いきっかけがあれば、自分の持てる力を存分に発揮できるはずなのです。映像メディアは、そういう事に利用されなければなりません。人の心の発達に及ぼす影響が大きいと言われる映像メディアは、今後、若者達をもっと勇気付け、建設的な方向へと導くようになって行く必要があります。
マスコミの力が絶大なものであるということを、そしてそれがむしろマイナスであるということを、思い知らされる事実に驚かされます。競技本番までさんざんにマスコミに追い立てられて騒がれた五輪メダルの有力候補が本番では実力を発揮できず、代わって、全くそれまで無名であった選手が突然に光り出すという番狂わせがよくみられます。今回のフィギア・スケート世界ジュニア選手権で浅田選手は2位で小塚選手は優勝したのもそうでしたし、長野五輪での清水選手がそうでした。いかに技術と能力が備わっていても、しょせん人間は完璧ではありません。精神的に余裕が無くなると、本番ではいとも簡単に失敗を犯してしまうのです。
メダル候補になりそうな選手を取材と称して追いかけ回すことを、マスコミ自体が自粛して欲しいものです。あれでは全く選手の都合を無視してマスコミ自体の視聴率稼ぎに利用しているだけとしか思えません。その結果、マスコミに引き回された選手は大きな精神的プレッシャーを無意識に背負うことになり、本番ではむしろ実力が出せなくなってしまいます。一方、同じ位の実力を持つ、まるでマスコミに無視されていた選手はむしろ何のプレッシャーも感じることなく、堂々としかも十分に本番で実力を発揮できるのです。
それにしても、日本の若きアスリート達の伸びやかな肢体と力量は、世界レベルに十分追い着いたという感がします。がんばれ日本の若者達!!
(写真は、雪割草です)