ドク・オーチャン の 電子マンガ・クリニック

カルテ13 ポケモン・パニック

ポケモン現象

ポケモン・パニック
 何年か前の年末頃、人気テレビアニメ
「ポケット・モンスター(ポケモン)」を
見ていた多くの小中学生が、
気分が悪くなったり、ひきつけたりして、
大騒ぎになりました。
 一体、なぜこんなことが起こったので
しょうか?この事件も、もうかなり昔の
ことになってしまいましたが、まだ同じ
ような現象が起こるかも知れません。
 その時に慌てないように、今回は、
ポケモン・パニックを起こさない方法
お話ししましょう。



光過敏性
 ひきつけの検査の一つに「脳波検査」があります。
これは脳内の電気信号のゆらぎを地震計のような
機械で描き出すものです。
 点滅する光を見ると、脳波に特に大きなゆらぎが
現れたり、さらに脳内電気ショートを起こして
ひきつけたりすることを「光過敏性」といいます。
 この素質は何と、10人に1人!、といわれ、
小学生から青年期に最もよく現れます。
「熱性けいれん」があるからといって、光過敏性の
発作を起こしやすいわけではありません。

光過敏性の検査
 脳波検査でストロボ・ライトを点滅します。
このとき、赤色の光を1秒間に10〜20回点滅すると、
脳波のゆらぎが特によく現れます。
 ポケモンのアニメでは、テレビ画面の半分以上の
範囲で赤と青の光が1秒間に15回ぐらい交互に
点滅したようなので、最も光過敏性反応を
引き起こしやすかった
のでしょう。

光過敏性てんかん
 光過敏性の脳内電気ショートにより、
ひきつけが何度も繰り返し起こるもの
「光過敏性てんかん」です。
 「てんかん」というと、何か怖いイメージを持つかも知れませんが、
その8割は治ります
 「光過敏性てんかん」もある程度治療が必要なこともありますが、
簡単に治ります。決して心配することはありません。

めまぐるしい画像の変化
 光過敏性の素質がなくても、目がくらむようなまぶしさや、
めまぐるしい画面の変化で、不快感や気分の悪さを訴えた人もたくさんいたようです。

テレビゲームてんかん
 ポケモン・パニックよりももっと以前、
青少年がテレビゲームをしていてよくひきつけ、
大騒ぎをしたことがありました。
 大半は、光過敏性の素質から来るものと
わかりましたが、目と手の連携で神経が異常な
興奮状態になることが原因という見方も
ありました。しかし、それほど心配するような
ものではありません。
 テレビにしろテレビゲームにしろ、
人類が今まで経験したこともないような、
強烈な刺激を追い求める傾向は、
特に脳の発達途上の青少年にとって
決して好ましいものではありません

売らんかなの考えだけのマスコミやメーカーに
大いに反省を促したいところです。

光過敏性発作の予防法

|テレビ画面から2メートルは
離れて見ましょう。
かぶりつきで食い入るように
見ると、光が視野いっぱいに
広がり、危険です。

}部屋を明るくして見ましょう。
画面の輝きが鈍ります。

~寝不足や疲れている時は
見るのをひかえ、時間を
区切って見ましょう。

ひきつけたら

|舌を噛まないように、口の中に何か
硬い物を入れた方が良いというのは、
大間違いです!!
 
ひきつけで舌を噛んでも決して
死んだりしません!
 決して口の中に物を入れては
なりません!!
 
そんなことをしたら、歯が折れたり、
口の中に入れた物がちぎれたりして、
これを飲み込んでしまったり、
あるいは気道につまったりして、大変危険です。

}ひきつけても、たいてい数分で止まり、寝てしまいます。
人工呼吸は必要ありません。特に全く初めてのひきつけならば、
念のためにすぐに救急車を呼んだ方が良いでしょう。


ポケモン・パニックや、ひきつけ、
てんかんについて、もっと詳しく
お知りになりたい方は、
ドク・オーチャンの作者が出版した
講談社 健康ライブラリー
「ひきつけ・けいれんは小児てんかんを疑え」をお読み下さい。