ドク・オーチャン の 電子マンガ・クリニック
ポケモン現象
● ポケモン・パニック
何年か前の年末頃、人気テレビアニメ
「ポケット・モンスター(ポケモン)」を
見ていた多くの小中学生が、
気分が悪くなったり、ひきつけたりして、
大騒ぎになりました。
一体、なぜこんなことが起こったので
しょうか?この事件も、もうかなり昔の
ことになってしまいましたが、まだ同じ
ような現象が起こるかも知れません。
その時に慌てないように、今回は、
ポケモン・パニックを起こさない方法を
お話ししましょう。
● 光過敏性
ひきつけの検査の一つに「脳波検査」があります。
これは脳内の電気信号のゆらぎを地震計のような
機械で描き出すものです。
点滅する光を見ると、脳波に特に大きなゆらぎが
現れたり、さらに脳内電気ショートを起こして
ひきつけたりすることを「光過敏性」といいます。
この素質は何と、10人に1人!、といわれ、
小学生から青年期に最もよく現れます。
「熱性けいれん」があるからといって、光過敏性の
発作を起こしやすいわけではありません。
● 光過敏性の検査
脳波検査でストロボ・ライトを点滅します。
このとき、赤色の光を1秒間に10〜20回点滅すると、
脳波のゆらぎが特によく現れます。
ポケモンのアニメでは、テレビ画面の半分以上の
範囲で赤と青の光が1秒間に15回ぐらい交互に
点滅したようなので、最も光過敏性反応を
引き起こしやすかったのでしょう。
● 光過敏性てんかん
光過敏性の脳内電気ショートにより、
ひきつけが何度も繰り返し起こるものが
「光過敏性てんかん」です。
「てんかん」というと、何か怖いイメージを持つかも知れませんが、
その8割は治ります。
「光過敏性てんかん」もある程度治療が必要なこともありますが、
簡単に治ります。決して心配することはありません。
● めまぐるしい画像の変化
光過敏性の素質がなくても、目がくらむようなまぶしさや、
めまぐるしい画面の変化で、不快感や気分の悪さを訴えた人もたくさんいたようです。
● テレビゲームてんかん
ポケモン・パニックよりももっと以前、
青少年がテレビゲームをしていてよくひきつけ、
大騒ぎをしたことがありました。
大半は、光過敏性の素質から来るものと
わかりましたが、目と手の連携で神経が異常な
興奮状態になることが原因という見方も
ありました。しかし、それほど心配するような
ものではありません。
テレビにしろテレビゲームにしろ、
人類が今まで経験したこともないような、
強烈な刺激を追い求める傾向は、
特に脳の発達途上の青少年にとって
決して好ましいものではありません。
売らんかなの考えだけのマスコミやメーカーに
大いに反省を促したいところです。
● 光過敏性発作の予防法
|テレビ画面から2メートルは
離れて見ましょう。
かぶりつきで食い入るように
見ると、光が視野いっぱいに
広がり、危険です。
}部屋を明るくして見ましょう。
画面の輝きが鈍ります。
~寝不足や疲れている時は
見るのをひかえ、時間を
区切って見ましょう。
● ひきつけたら
|舌を噛まないように、口の中に何か
硬い物を入れた方が良いというのは、
大間違いです!!
ひきつけで舌を噛んでも決して
死んだりしません!
決して口の中に物を入れては
なりません!!
そんなことをしたら、歯が折れたり、
口の中に入れた物がちぎれたりして、
これを飲み込んでしまったり、
あるいは気道につまったりして、大変危険です。
}ひきつけても、たいてい数分で止まり、寝てしまいます。
人工呼吸は必要ありません。特に全く初めてのひきつけならば、
念のためにすぐに救急車を呼んだ方が良いでしょう。
ポケモン・パニックや、ひきつけ、
てんかんについて、もっと詳しく
お知りになりたい方は、
ドク・オーチャンの作者が出版した
講談社 健康ライブラリー
「ひきつけ・けいれんは小児てんかんを疑え」をお読み下さい。