ドク・オーチャン の 電子マンガ・クリニック

カルテ14 検証-三つ子の魂百まで!

発達神経学と諺

● 秋は勉学の季節!
 暑かった夏も終わり、ようやく朝晩もしのぎ
やすくなり、灯火親しむ秋、読書・勉学の秋
なりました。今回と次回の2回にわたり、
プチタン年代(1〜4歳)の子どもの教育や躾
についてスポットを当ててみたいと思います。


● 「三つ子の魂百まで」とは?
 「幼いときの性質は老年まで変わらない」
いう意味の諺(ことわざ)です。今回は「脳の
発達」という見方から、これを科学的に検証
してみましょう。
 脳内の神経細胞一つ一つが情報を電気信号で
リレーしています。生まれたとき既に100〜
200億個の神経細胞ができあがっていて、
その後数はほとんど殖えないと言われます。


 ● 脳は3〜4歳で8割完成する!
  子どもの脳は3〜4歳までに急速に重くなり、
 成人のほぼ8割の重さになります。同時に、
 3〜4歳までに脳の基本的なしくみの8割が
 できあがります。
ですから、この間に築かれた
 基本的な脳の働きは終生残ることになります。

 では、この間に脳内では
 一体何が起こっているのでしょう?


● 3〜4歳までの脳内は?
 新しい神経回路がどんどん作られ、
しかも太く強くなります。神経細胞同士を結ぶ
ケーブルの接続・絶縁の工事がどんどん進むのです。
ケーブルの絶縁は、「膠(にかわ)細胞」が
ベロリと出した大きな舌をケーブルにグルグルと
巻き付ける作業です。これで回路が太くなり、
電気信号の流れも速くなります。


● 余ったケーブルの接続点はどうなる?
  
ケーブルの
 接続点は、神経細胞から伸びた手の指のように、
 隣の神経細胞にタッチします。接続点は、
 1歳までに、その後に必要な数の倍まで殖えますが、
 2〜3歳頃から急速に減ります。不必要な神経回路が
 消されるのです。もしこの時期に優しい洗練された
 よい刺激を繰り返し与えれば、それが生涯脳の
 回路網の基盤として残るはずです。


● 3歳までは左右の脳が入れ替われる?
 左脳には言葉を操る働きがありますが、
もし3歳までに左脳に重大なダメージが生じても、
右脳がそっくり肩代わりできるといいます。
しかし3歳以後のダメージだとそうは行きません。
3歳以前なら思考回路の土台をそっくり
作り直すこともできるといわれます。

これを脳の「可塑性」といいます。



● 思考回路の土台とは?

  思考回路の土台を、躾(社会)、
 欲求(自己)、記号・抽象(左脳)、
 直感・体験(右脳)の四つの柱に
 しましたが、これはあくまでも筆者の
 独断による一つの考え方です。
 脳への情報入力あるいは教育が、
 ただ単に「知識を詰め込むことだけ
 ではない」ということ
を強調
 したかったからです。


教えて!ドク・オーチャン

?すり傷の中の砂が取れないときは?
 けがの中で一番多い、すり傷。
水で洗っても砂や土が取れないときがあります。
こんなときはどうしたらいいですか?
放っておいても大丈夫?

お答え!
!ほとんどは、自然にとれてしまいます!
 すり傷はまず最初に、少しくらい痛がってもがまんさせ、蛇口からの水の勢いを上げて充分水で洗い流すことです!もし、洗い流せず皮膚の中に砂などの「異物」が残っても、心配ありません。ちょうど、爪が少しずつ伸びて先から切り取られるのと同じような、「新陳代謝(下からどんどん新しい材料ができて、上の古い材料がはげ落ちてリニューアルされること)」のしくみが皮膚にもあります。このしくみで、皮膚の深いところの組織が次第に表面に持ち上がってくるとき、皮膚の中の異物もいっしょに持ち上げられて、いつの間にか垢(あか)といっしょにはげ落ちてしまいます。でも、もし化膿したら、薬局や皮膚科のドクターに相談して、よく消毒し抗生物質の軟膏などを塗りましょう。化膿巣が治ってはげ落ちるとき、やはり異物もいっしょに取れてしまいます。ただ、かなり深い皮膚の中に入った異物は、「入れ墨」のように残ってしまうかも知れません。これは皮膚科で相談しましょう。