ドク・オーチャン の 電子マンガ・クリニック

カルテ5 夏は皮膚にご注意!

暑い夏がやって来ました!
  
高温多湿の日本の夏は、子どもの皮膚には大敵。
  今回は、夏に見られる子どもの代表的な皮膚の
 「できもの」3種、
 「みずいぼ」「とびひ」「ストロフルス」のお話です。


1. みずいぼ

 ● 別名「伝染性軟属腫」。
  胴体の、こすられる部分によくできます。
  はじめはゴマ粒より小さい盛り上がりが、
  やがて数ミリ以上になり、真珠のとうな光沢が出て、
  最後には真ん中にへそのような
  小さなくぼみができます。
 ● これは基本的に放置してかまいません。
  実害はなく、自然に免疫ができて治ります。
  早ければ半年、遅くとも2年以内には消えます。
  本人や兄弟姉妹が水泳教室などで
  感染することがありますが、一般にいわれるより
  感染力は弱く、兄弟姉妹でも移らないこともあります。
  ですから、移したり、移されたりということに
  神経質になって、プールを制限したり、
  無理に治療をする必要ありません。
 ● それでも、幼稚園や保育園、水泳教室などでは、
  処置を要請されることがあります。
  そのときは専門医(皮膚科か小児科)に相談しましょう。
  消毒液に鉤付きピンセットで取ってしまうのが
  最も簡単な治療法です。
  液体窒素で局所冷凍する方法や、
  硝酸銀液の外用療法もあります。
  いずれも1〜2日で治り、跡は残りませんが、
  子どもは痛がるので治療するならなるべく数の少ない内です。
 ● アトピー性皮膚炎の子どもは、皮膚が敏感なので、
  無意識にひっかいて増えることがあります。
  医師に十分相談して、アトピーへの影響が少ないような
  外用療法を選びましょう。
2. とびひ


 ● 別名「伝染性濃痂疹」。
  化膿菌(主に黄色ブドウ球菌)による皮膚の
  表面付近のみの感染なので、
  それだけならば、基本的に他の症状はありません。
  しかし、その皮膚は菌の表面にある毒素の影響もあって、
  初めて見るお母さんはびっくりしてしまう
  ような状態になります。
  健康な皮膚に、突然豆粒大の水疱ができたと思うと、
  すぐにそれが破れて「びらん」
  (表皮がはがれた状態)して、
  痂皮(かさぶた)を付けます。
  アトピー性皮膚炎の子はよくかゆがることがあります。

 ● とびひは感染力が大変強く、自分で病巣を広げたり、
  人に感染させてしまうことも多いようです。
  それを防ぐためには、まず絶対に手でいじらないこと!
  病巣に当てたガーゼや滲出液の付いた包帯は、
  細菌が付いていますから、
  ビニール袋に入れて口を縛って捨てましょう。
  タオルなども家族のものと離して置き、別に洗濯しましょう。
  大人への感染では、皮膚の化膿症になることがありますから、
  お母さんも処置後はよく手を洗いましょう。
  殺菌力のある石けんも味方になります。

 ● 感染防止、病巣の保護として、包帯や厚手のガーゼなどで局所を覆わなければなりません。
  暑い時期にはうっとうしいものですが、かさぶたが乾いて落ちるまで、
  最低4〜5日は必要です。外出もなるべく控えた方が良いでしょう。
  お風呂はだめですが、シャワーなら1日1回石けんでよく洗い流すのは良いでしょう
  (絶対こすらずに)。細菌は涼しさと乾燥に弱いので、クーラーをうまく使いましょう。
  虫刺され、けがなどをいじると、そこの細菌が付いて、とびひの原因になります。
  そうすると1シーズンに何度も反復してしまいますから、きちんと消毒をしましょう。

 ● 全身性の重症型として、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)があります。
  目やにが出たり、口の周りがアカギレのように裂けたり、全身に紅斑(赤い腫れ)、
  痛み、ニコルスキー現象(一見、健康そうだが、こすると皮膚が簡単にむける)などがみられ、
  入院が必要です。まれの腎炎の併発がみられます

3. ストロフルス

 ● 別名「小児じんま疹様苔癬(たいせん)」。
  最近は、ストロフルスという病名ではなく、
  「虫刺され」や「丘疹状じんま疹」などといいます。
  乳児期後半から幼児期に見られる発疹症の一つです。
  アレルギーや年齢的な体質の変化によるともいわれます。
  夏に多発し、再発を繰り返しますが、年齢が上がるにつれ、
  軽くなります。
  かゆみや痛みが強いと、不眠になってしまうこともあります。
  市販のかゆみ止めを塗って、
  ガーゼを当てた上に熱冷まし用のシートを貼ると、
  楽になります。それでもだめで、
  子どももお母さんも寝不足になってしまうようなら、
  病院で内服の抗ヒスタミン剤を処方してもらいましょう。
  とびひの原因になりますから、なるべく引っ掻かないようにしましょう

教えて!ドク・オーチャン

 ?はがれてしまった爪は元通りにはえるの?
   実は、2歳の娘がドアのすき間に手を入れているのに気付かず、
  ドアを閉めてしまいました。
  その時は大泣きして、爪は内出血していました。
  次の日、血は抜けていましたが、1週間後、爪ははがれてしまいました。
  近くの外科で診てもらったら、爪は伸びて来るので大丈夫、と言われたのですが、
  女の子なので、お年寄りのようなよれよれの爪になってしまわないかと心配です。

お答え!

 !爪は全部はがれたように見えても元通りに再生します!
   大丈夫!心配ありません。爪の付け根の皮膚の下には、爪の生産工場があります。
  爪の付け根にある、白っぽい半月状の部分は、出来たての、まだ角化していない爪です。
  このあたりがよほどひどく傷付いていない限り、
  爪はいったん全部はげ落ちてしまったように見えても、必ず元通りに再生します。
  その時に、まれに爪に縦すじが入ることもありますが、これも一時的なものです。
   爪は、一日に0.1〜0.14ミリ位伸びます。