ドク・オーチャン の 電子マンガ・クリニック
秋たけなわです。
今月は、前回に続いてアレルギー性の病気の代表、喘息のお話です。
秋の寒冷前線が通過する頃、まるで天気予報のように
喘息の発作が出ることがよくあります。
●
呼吸のしくみ
鼻から吸い込まれた空気は、気管を通って胸に入ります。
気管は左右二股の気管支に分かれ、左右の肺に入ります。
気管支は肺の中で木の枝を広げるように、細かく枝分かれして、
たくさんの細気管支となります。その先端に、木の葉が茂るようなかっこうで、
肺胞という小さな袋が無数にあります。肺胞の回りを毛細血管の網が取り巻き、
肺胞中の酸素と血液中の二酸化炭素とを交換します。
気管、気管支、細気管支などをまとめて気道(空気の通り道)といいす。
● 喘息の症状はゼーゼー・ヒューヒュー!
「咳がひどいと喘息になる」というのは間違いです!
喘息の主症状は「ゼーゼー・ヒューヒュー」という
「喘鳴(ぜんめいといいます)」です。
胸に耳を当てるとピーピーと笛を吹くような音
「パイピング・ラ音」が聞こえます。
喘息は、気道が発作的に狭くなり、
息が吐き出しにくくなって呼吸困難になる病気です。
咳は、痰が出てきたときに吐き出すための反応です。
幼児はよく発作的にお腹を痛がります。
まだ、胸の筋肉が弱く、発作的に急に腹筋で呼吸をするからです。
腹式呼吸の練習をすると、腹痛は防げます。
● 喘息の原因はダニやほこり
小児喘息の大半は、アレルギー素因から来るもので、
たいてい空気と一緒に吸い込まれるアレルゲンが原因です。
アレルゲンの代表は、ダニや家のほこり(ハウス・ダスト)で、
これが気道の粘膜でアレルギー反応を起こします。
部屋の風通しを良くしたり、小物を片付けて、
掃除をこまめにし、ほこりをよく吸い取り、
ダニの繁殖を抑えましょう。
最近、掃除機も防ダニ処理のものがあります。
● お医者さんに行くのはどんなとき?
発作のときは、まず慌てないことです。
子どもの様子をよく観察しましょう。
ゼーゼー・ヒューヒュー音が聞こえても、
元気で遊び、よく食べていれば、
たいてい予防薬の頓服で治まります。
しかし、食欲が無く、話すのも苦しそうなら、
お医者さんに行った方が良いでしょう。
携帯用の吸入器で治まることもありますが、
あまりがんばらせるのも良くありません。
発作は夜ひどくなります。本当にひどい発作では、
苦しくて横になっていられません。
また、唇の色が良くない、ぐったりして呼んでも答えない、
などというときは、すぐに救急で診てもらいましょう。
● 専門医に相談するのはどんなとき?
まず、ふだん風邪などで診てもらっている小児科の
お医者さん(ホーム・ドクター)にお任せするのが
良いでしょう。
しかし、発作が頻繁で、時間外で診てもらうことが
多いようなら、遠慮せず、喘息の専門医
(アレルギー外来、喘息外来)を紹介して
いただきましょう。
診断書か紹介状を書いてもらうと良いでしょう。
最近、慢性の病気は、ホーム・ドクターと専門医との
連携治療がすすめられています。
「喘息日記」というのをご存じですか?
毎日付けていると、自然に発作の自己管理ができるようになり、
専門医の治療でも、とても役に立ちます。
● 予防は毎日の生活からこつこつと
予防薬を続けるのも治療の一つですが、日常生活を整え、
身体を鍛えることも大切です。身体を鍛えると言っても、
スパルタ式の鍛え方というわけではありません。
あくまでも、マイペースでゆっくりと体調を整え、
体力を養って行くということです。
自律神経の働きが不安定で、気道粘膜が過敏なことが、
喘息のもう一つの大きな原因です。身体を鍛えると、
気道粘膜が丈夫になります。
喘息は、長男・長女に多いようですが、もしかしたら
親の期待が大きいことも関係があるかも知れません。
発作の無いときは、なるべく普通に生活させ、
何事も積極的に参加させ、やり遂げられたら大いに褒め、
何でもやればできるんだ!」という自信を持たせるようにしましょう。
?夜中に「足が痛い」と大泣き?
2歳カ月の子が、月に1〜2回夜中に「足が痛い」と大泣きします。
2〜3回、10〜20分ぐらい大泣きした後、ストンと寝入って
翌朝もケロッとしています。
私自身、小学校の、背がすごく伸びた頃、連日膝が痛かったのですが、
「成長痛」と呼ばれるものなのでしょうか。
!成長期の、特に問題のない痛みを「成長痛」と言います!
「成長痛」というのは、「成長期の痛み」という意味で、
「骨が成長するから痛む」のではありません。
夜になると足を痛がることが多いようですが、
痛みの強さや様子はいろいろで、足の中、膝の周りなどが痛い
と言います。医者に診てもらって特に問題が無いと、
「成長痛」と呼ばれます。
育ち盛りの子どもは、筋肉や骨、関節が未熟ですが、
その割には活発に動き回ります。動きが激しいと、疲れがたまって
痛みの原因になるようです。
温めたり、湿布したり、お風呂でマッサージも良いでしょう。
もし再三痛がるようなら、そのつど医者に診てもらう方が
良いかも知れません。たいてい、いつの間にか無くなってしまうのですが、
ごく希に隠れた病気もありますから。